最終章 子どもたちのために、ちょびっと危険地帯へ
何度も書きますが、ケガを完全に防ぐことはできません。
でもケガの程度を小さくしたり、回数を減らすことはできるのです。
それをするだめには『子ども』自身が多くの体験をする以外に方法はありません。
いくら大人がケガをさせないように努力しても、子ども自身の体験に勝ることはありません。
第1章で書いた『アバター事件』。その後、彼女はブランコの柵を『鉄棒代わり』にすることはなくなりました。
第2章の『Y君』も、花火をするときは足の上に落ちない距離を保つことでしょう。
ちなみに僕もあれ以来…セメダインには気をつけています(笑)
ケガをしてほしくない、させたくない親心や保育士、教員の想いを否定している訳ではありませんよ。
でもね…子どもから『リスクを遠ざける行為』が、逆に大きなケガにつながっているのではないでしょうか?
我々大人がしなければいけないこと… それはリスクを遠ざける行為ではなく、多くの体験をさせること。
鬼ごっこをしていてお友だちと正面衝突し、おでこに『たんこぶ』ができる。
公園のススキを触っていて手のひらを切る。
爪切りをしていて深爪する。
テーブルの脚に、足の小指をぶつける。
そんな小さな体験の一つ一つが学びになり、リスクを減らし、成長へとつながる。
まずはお家を…
ほんのちょびっと『危険』な環境にしてみませんか?
ほんのちょびっとね。
(セメダインで指を引っ付けてみた件 文:えのじい)