2021年9月9日木曜日

においの記憶 第二章:「におい」の感覚

 



人間の五感には、視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚があります。

この中の視覚や聴覚は、人間の短期記憶(忘れてしまいやすい記憶)であり、触覚、嗅覚、味覚は人間の長期記憶(長期間覚えていられる記憶)に分けられます。

1回だけだと、見聞きしたことは忘れてしまいます。幻覚や幻聴という言葉があるように、視覚、聴覚で捉えた情報は、人間の脳にとって正しく認識されないことがあるばかりか、忘れやすいのです。

 

しかし、触覚、嗅覚、味覚は覚えていることが多々あると思います。

例えば、ご実家に帰った時、実家のお気に入りのクッションの感触、また自分の家とは違う実家に漂う独特の匂いや実家のお味噌汁の味です。

これらの記憶は実家にいない時にも身体感覚として残っていて、思い出すことができます。

この感覚があるので、故郷に帰って来たとか、その時の思い出が同時に沸き上がってくるのだと思います。

この感覚は我々が赤ん坊の頃から備わっています。自分の母親の母乳を飲んだことのある新生児は、自分の母乳と他人の母乳を嗅ぎ分けて、自分の母親の方へ顔を向けて吸おうとする実験があるほどです。

さらに、成長するにつれて、その特定の匂いに対してプラスの感情が付くことや、マイナスの感情が付き長期記憶の中に留まるのです。

来週は。第三章『ニオイ』や『におい』の元 です


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