2021年7月9日金曜日

子どもの『すごい』能力 ~ 第二章:水溜りで遊んだら

 


学ぶ力が大人の想像を軽く超える子どもたちですが、その他にも、いろんな能力を見せてくれる事があります。

中でも、大人の『やめてー!』と思わせる行動や遊びをさせたら、 どの子もピカイチなんじゃないかなーと思います。

それのどこがすごい能力?とツッコミが入りそうですが、きっと すごい能力なんだろうと思っています。

 

よくあるのが水溜り・・・

皆さんも経験がおありかと思いますが、、(笑)

靴であろうが、長靴であろうが、カッパであろうが、新品の服であろうが・・・

水溜りを見つけてしまった子は(特に 1.2歳)は、

最初は『ちょっと興味あるだけやし。』 みたいな顔と雰囲気でとりあえずクールな装いで、、

チャポン、、、

 

『ほほーなるほどねー』

 

『では、もうちょっとだけ』ピチャ、ピチャ、、、、、

 

『面白いじゃなーい』 ピチャピチャ、ジャンプ!ジャンプー!

次はーーー、手で、しゃぶしゃぶー! 、、、

 

大人にとっては『もうやめて~!』と思うような子どもの行動!かなりの方が見たこと、経験した事がありませんか?

 

私も保育現場で子どもと遊ぶ事がありますが、 ある時・・・

『今日は自由に動いてもらおう!』

『子どもが何しても、注意や これダメよって言わない』

『子どものリクエストに答え続けてあげる保育をやってみよう!

『何をしてもOKな時間!』

という保育を実践した事があります。

 

結果は・・・

やりたい放題・ひっちゃかめっちゃか・子どもたちは、あれやこれやと遊び道具を引っ張り出して、キャーキャーと楽しそうに遊ぶわけで・・・

それは予想の範囲内、大丈夫と自分に言い聞かせながら、私は、『ええよ、ええよー、やりたい事やりよ』と心とは裏腹なOKを必死に出していた思います。

 

本心はと言うと・・・

『それ!やめて!、、』

『いやー危ないー』

『なんでその動きするー!』

『どこに上っとるねん!』

『喧嘩すなよー!』

『使わないおもちゃを出しなさんな!』などNOの連続で、もちろん一緒に楽しめるわけもなく・・・そして周りの先生の目を気にしながら、子どもたちと関わっていました。

後で周りの先生方に聞くと笑顔は引きつって、ひどい顔で保育をしていたと・・・苦い経験でした。

見かねた担任の先生が、うまく言葉がけをして、どうにか落ち着いたものの、遊び終わった後の『すさまじさ』『モノの広がりよう』は、文章には表せないほどめちゃくちゃ。

その様子の見た担任の先生に…私も子どももこってり注意されるはめになりました。

 

そんな体験をしたとき、思ったんです。

子どもって、なんであんなに『大人のやめて~』を的確にするんだろう?

 

その時の子どもには悪意はなく、純粋に楽しんでいて。

大人を困らせてやろう!なんて意識は全くなく。

遊びはどんどんエスカレート(発展的に楽しむ)していく。

 

そして『的確に』・『確実に』大人がやって欲しくない事を見事にやっている姿を見て・・・

 

これって・・・

人間の凄い能力なのかなと感じました。

この行為って当たり前のこと?

大きく成長するための一つの能力なんかなー?

 

などと、深く考えさせてくれる体験でもありました。

 

水溜りでの遊びの際、大人しく遊ぶ子は1人もいませんでした。1人か2人は 大人しく遊んでも良いなーと思っていたのに、その時は全員やりたい放題。

でも、みんな盛り上がってとても楽しそうでした。

 

ゲガに繋がる危険な行為にもなりかねませんが、それを除けば、

大人の『やめなさい』がなかったらみんな、いつまでもキャーキャー言って楽しんでいるんだろうなーと思います。

 

自分の子どもの頃を思い出すと・・・『そーだったなー』『あかん事してよく怒られたなー』と言う

記憶も蘇ってきました、、、

 

あの時の大人も今の私と同じ思いだったのでしょうね。

そう思うと、大人の都合で『あれダメ、これダメ』『NO NO』と言われ続けている子どもって…

健全に成長しているのかな?と思ったりもします。

もし、日頃から子どもの声かけにちょっと『NO』が多いなーと思っている大人の皆様がおられましたら…

一度、ゲームだと思ってやりたい放題させてあげる時間を少し作ってみるのもいいかもしれませんね。

ほんとに子ども、凄いですから(笑)

 

注意、危険な行為はしっかりとやめさせて、何故やってはいけないかを教えてあげて下さいね。 命は大事!

2021年7月1日木曜日

子どもの『すごい』能力~第一章:モノマネスキルの高さ

 


こんにちは、4GB第四打席に立たせていただきます。堀良尚こと『よし爺』です。

私もあーだこうだと言っている間に、15年という年月を保育の世界でお世話になっております。

ありがたい事に、長年子どもの姿を見ていると、「子どもってすごい能力があるねんなー」という事に気付かせてくれます。

 

その一つが、「モノマネのスキルが高い」という事です。

コロッケさんとか清水アキラさんとかのモノマネでなく、

模倣という能力がすごいという事なんです。

 

なかでも・・・家族!子どもが親や兄弟姉妹の模倣をするスキルには、驚かされます!

・ほとんどの子はお母さんお父さんの喋り方にそっくりです。

・兄弟なんかは泣き方、怒り方まで似ています。きっと関わる大人もそんな感じで怒ってんやろな〜と分かってしまいます(笑)

・ハスキーボイスな3兄弟(一番下の女の子もちゃんとハスキーボイス)はやっぱりお父さんがハスキーボイスとか。

・お母さんが高音ぎみにお話されるお子さんもしっかり声は高かったり、逆もまたしかり。ほんまに親にそっくりです。

・笑い方の癖の強さなんかも似ています。

・たまにおばあちゃんに似ている子もいます。関わりが強い方に似るんやなーと感じる瞬間です。

 

ご家庭の生活の様子や、お子さんがどの様な人と関わっているか、子ども一人一人その姿から伝わることが意外と数多く有ります。

DNAや骨格や環境がそうさせるのかはわかりませんが、とにかく顔形以外の言葉や仕草、家族の癖などの所が似るのは、きっと真似をして覚えるとういずごい能力があるからだと思っています。

 

うちの娘(小2)も「あのさ〜、ほんでさ〜、でさ〜」と、やたらと語尾に「さ〜」をつけて話しますが、妻に言わせてみれば「あんたも…さーさー言っとんで!」という事らしいです。

 

良いとか悪いとかは別として、幼少期の英会話で感心する一つに発音が有ります。

APPLE「アッポー!」とネイティブ先生の真似を完璧に言ってくれますし、ちょっと前に流行ったK-popの「ダイナマイト」をなかなかの発音で歌ってみせてくれる子もいます。そういう能力を見たとき、子どもにはかなわないなーと思ってしまいます。

 

『まねる=学ぶ』とは本当によく言ったもので、モノマネの能力を私たち人は持っていて、その能力が高い時期が幼少期ではないかなと思います。

 

そんな子どものモノマネ能力に子育てのヒントが隠されているような気がします。

2021年6月24日木曜日

ことばっておもしろい 最終章:届け!言霊

 


 保育園では、4・5歳になっても発音が赤ちゃんことばのままだということで、保護者の心配をよく聞きます。


「トープのたみとって」(「コープのちらしの紙を取って」と言いたかったようなのですが、相手に通じない


耳鼻科に行けば「構音異常」と言われてしまう(^^;)


 でも舌の付け根辺りが喉の奥に当たるべきところ、舌の先が上あごに当たってしまうという違いだけなんですよね。


 神戸市では「きこえとことばの教室(通級)」に通うことをお勧めしたりしています。ちょっとした練習で上手におしゃべりができるようになります。


 私事ですが、私の孫は今2歳半なのですがお父さんがイタリア人なので、家庭ではイタリア語で、保育園では日本語で話すようにしているのだそうです。

目指せ、バイリンガル!

 

 「ことばが遅くても理解語が増えているから」と親(次女)は言っていますが、孫の自発語はイタリア語でも日本語でもない。独自で作り出しているとか。少し心配。


 ことばって気持ちを伝える道具だけど、気持ちが伝わればそれでいいのでしょうか。また同じ事を言っても表情が変わるだけで内容は変わってきます。


ことばっておもしろいですね。


 4回にわたり、お読みくださいましてありがとうございました。

 

 もしもし さよなら ばいばい(*^_^*)

2021年6月17日木曜日

ことばっておもしろい 第三章:方言でもいいんじゃない

 


 第二章で方言遊びのお話をしましたが、私は聾学校の教師として、聴覚障害のある赤ちゃんに初語の発話ができるよう、お手伝いしていましたから、娘がもっと小さい頃は「標準語で話してほしい」と思っていました。


 私は自分のことを「おかあさん!」と娘に呼ばせていたのに、夫は自分のことを「おとうちゃん!」と呼ばせる。

その他にも保育園でたくさんのことばを覚えてきて、私一人が頑張っても仕方がない、と限界を感じ、止めました。


 北川景子、戸田恵梨香、藤原紀香、みんな神戸弁で話せるんだって。いいんじゃない?神戸弁。


 娘は高校を卒業して福井の専門学校に進学しました。そこで、「吉本から来たみたい」と言われたそうです。大阪弁が関西を代表して全国的に有名になっているからでしょう。

専門学校を卒業した後、岡山で就職し、今は笠岡市(広島に近い)で暮らしています。


そしてこの度、小学校PTA会長になったらしいのです。


「わたしゃ、会長じゃけー忙しゅうしちょるよ。」


 どこが標準語?神戸弁?人のことばは使うことによって、どんどん変化していくのですね。

(次回6月25日(金) 最終章 届け!言霊)

2021年6月10日木曜日

ことばっておもしろい 第二章:たくさん遊ぼう!ことば遊び

 


 コロナ禍の中、ボードゲームが流行っているらしいですが、皆さんはお家で「ことば遊び」なんてしますか?


 よくあるのは「しりとり」「早口ことば」「連想ゲーム」


 娘が小さい頃、車での移動中、退屈しのぎにやっていたことば遊びは「神戸弁遊び」…


「あの玩具、こうて。」「あかん。買わへん。」

神戸弁で「~へん」は(~しない)という否定を表す言葉です。


「かわが変やったら?」  答「買わへん」

「いかが変やったら?」  答「行かへん」

「いわが変やったら?」  答「言わへん」

「たべが変ったら?」   答「食べへん」


 でも、「たべ」って何?  


 出題者の負け。


 こうして娘はコテコテの神戸弁で育ちました。


(次回6月18日(金) 第三章 方言でもいいんじゃない)

2021年6月3日木曜日

ことばっておもしろい  第一章:国語の問題「単文を作ろう」

 

みなさん、はじめまして!
『のりばあ』こと栗木典子と申します。兵庫県神戸市で太陽の子保育園の園長をしております。
このたび『えのじい』(って言っていいのかな?)からのご依頼があり、私も投稿させていただくこととなりました。
これまでの経験や体験をもとに、アタマの中にあるものを、ほじくりだしたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いします。
ということで、テーマは『ことばっておもしろい』第一章 国語の問題「単文を作ろう」です。

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 私の娘のお話。今はもう、3児の母親となっていますが


彼女が小2の時、国語の問題で

(『もしならば』を使って、短い文を作りなさい。)というテストがありました。今もこんな出題があるのでしょうか?


 どう答えますか?


「もし、私が鳥ならば世界中を飛んで回るだろう。」

「もし、世界一のお金持ちならば、大きな家を建てたい。」

 


 なんと、私の娘は、「もしもしさよならばいばい。」

と回答しました!!!

 

 これを見た担任の先生は困ったでしょうね。にはせず、にしていました。

 仕方ないでしょうね。先生の意図をくみ取っていないし、語の切れ目が違うから。でも、ウチの娘も賢いでしょう?

 

 柔軟な頭を持っている。と感心した親バカな私でした。


(次回 6月11日(金) 第二章 たくさん遊ぼう!ことば遊び)

2021年5月27日木曜日

見えない所の成長 最終章:見えない所に目を向ける

 


最終章 見えない所に目を向ける

 

足の裏の成長はなかなか目を向けられません。

しかし、いざ目を向けると、その成長を阻害しているものや成長を助ける適度な刺激があることが分かります。

阻害するものの力が強くなれば、体全体の問題に発展してきます。これは、子どもの成長にも言えるのでは無いでしょうか?

 

身に付けるもの、できることはよく目につきますし、より見栄えの良いようにしていきたくなります。

 

しかし、子どもの成長はそう簡単ではありません。親にとっては、見えない部分に目を向けることが肝要です。見えない部分に気付き、そこにより良い関わり(刺激)を与えることがその子の成長にとってもっとも有益と思います。

 

当然、親として刺激の与え方の失敗もありますし、目を向けたくない時もあります。何なら蓋をしてしまおうとしてしまいます。これでは、本質的な問題解決にはなりません。

嫌な所、臭い所、汚い所に目を向けられるようになって、初めて良い所、綺麗な所、美しい所に気付くことができるようになるはずです。


大人にとって、見えない所なのか、見ないようにしている所なのかもしっかり把握しておく必要があります。子どもの成長は植物と一緒です。土の中の根っこに良い土に適度な肥料と水を混ぜて与えることで、より良い成長が促されます。その子その子でその割合は違います。

 

試行錯誤する中で、見えない所に目を向けて、そこへの関わりが、大人にとって必要と感じています。

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以上かめじいでした。

ありがとうございました!


次は『のりばあ』こと『栗木典子』先生にバトンタッチしたいと思います!

のりばあ先生!よろしくお願いします~

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